2011年8月18日木曜日

反省

田舎の家で
犬を飼う事

家の周りには
豊かな自然が沢山有り
カエルやバッタやヘビ
猪、鷺、様々な動物がいる
こうした環境の中で
生きる喜びを実感して
暮らせる事は幸せな事だと思う

きっとストレスもあまり感じないだろう。

そうした理由から
リードを離す事が
多々あった

幼犬の頃は昼も離していたが
次第に大きくなり
周り近所の人に迷惑をかける事が増えた為に人が通らない22時以降に
リードを離す事に決めていた

リードを離すと
駆けて行きお決まりの散歩コースを
周って家の縁側に帰って
朝を迎えリードを結んでいた

その習慣も有り、日が沈むと
リードを離せとペスが催促して
ジタバタ騒ぐ
悪い癖もついていた
だから余計、リードを離す事が
当たり前になっていた

大きな道路には行かず
近所の小道を駆けて行くのが
日課だったから
安心していた

俺と行く散歩コースは
大きな道路を渡って山に行くルートだった
から
そこに行きたくなったのかも知れない

猫の行動範囲以上に
犬は広い

俺が思った以上に駆け回ってた
かもしれない

その日は満月でひょっとしたら
猪が出て追って大きな道路を
横切ったか、単純に向こうに渡りたかったんだろうか、
好きなバイクの音がして、バイクを追いかけて行ったのだろうか、、、

一度は家の前で車と接触事故してたから
警戒して車を避ける様になってたし

車に近づく事はしないだろうと
思っていた

全て、俺が都合の良い様に過信して
いたが為に、
リードを離してしまっていた。

ペスは大丈夫

自然の中で暮らすのが
ペスにとっては幸せな事

母犬のノラだって
リード無しで
ちゃんと、たくましく
生きている


しかし、現実は
そうではなかった!

ペスは大丈夫と過信していた!

こんな事になるなら
リードを離すんじゃなかった…

縁側で繋がれてしょんぼりしてる
ペスだったけど
仕方ないから我慢しろ
リード離したら死ぬかもしれない
まで考えてやれば良かった

冴えない表情に我慢できないと
犬は飼ってはいけないのだ

1日に数分の散歩で、犬は
満足しているのか?

犬を飼う事

生半可な事じゃないよな

結果的に
俺はペスを死なせてしまったんだ…

ほんとに、ごめんよ
ペス君

お前が道路に行くなんて
思わなかったんだ

この社会では
リードは命を守る為の大切な
命綱だね

短い間だった
けど、沢山かけまわって
楽しい思いも出来たと
思うよ

ペスには
皆、沢山の笑顔をもらえた

感謝してるよ…

ほんとに
ありがとうね!

しかし…

1日に交通事故で死んでいく
動物はどれくらい、いるのだろうか?

ペスと同じくらいの
愛で
死んでいく動物の事
考えたら、狂ってしまうだろうな

皆、麻痺して
生きてる…

自分の事だけで
精一杯だ…

神から授かった、森羅万象、
いきとし生けるもは
本来、数珠繋ぎで繋がってた筈だ

今の社会は便利快適な公共事業の道路のように、山々は引きちぎられ
動物は食べ物がなくなってる

その皺寄せが跳ね返っている
我慢して、麻痺して
おかしくなってる

俺も命を救うリードの事が
わからなくなってた

小学校の時の
肥え溜めがあった頃が懐かしい…

中途半端なテクノロジー

一度知った甘い密は
人間は止められない

いっそのこと、瞬間移動装置が早く出来て欲しい

道路の事情もかなり違って来るだろう
まだまだ

それまでは
我慢するしかないのだろう

ペスとはリード無しの社会で
もう一度暮らしたい

動物と人の調和の取れた美しい社会
早く実現して欲しいと

切望します。

今日も新聞屋さんの
バイクの音だけが過ぎて行った

ペスの声は聞こえない…